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スタートアップ

【連載】ストーリーを通じて学ぶスタートアップのための資本政策と資金調達手法

田代 祐子 田代 祐子

【連載】ストーリーを通じて学ぶスタートアップのための資本政策と資金調達手法について

 本連載では、ある大学発ディープテックスタートアップの設立からIPOまでのストーリーを元に、全15回にわたってスタートアップの資本政策や資金調達手法にフォーカスした記事を連載していきます。

 資本政策とは、一般的に「資金調達や株式公開などを考慮して、必要な金額が調達できるか、公開時の持ち株比率は妥当な水準か、などを考慮する戦略や計画」と説明されます(磯崎哲也「起業のファイナンス」増補改訂版P228)。

もう少しシンプルに定義すると「適切なタイミングで、必要な資金を、適切な方法で調達するための戦略・計画・具体的手法」ということになるでしょう。

 スタートアップの誕生から成長を通じて、法律的に問題となるポイントは大小様々ですが、本連載では細かい手続等の説明は思い切ってカットし、資本政策・資金調達面を中心に、知財や大学とのライセンス契約・大企業との共同研究契約など、スタートアップ(特にディープテックスタートアップ)が実際に直面する可能性が高く、かつ判断を誤ると成長の大きな障害になる論点に絞って記事化していきます。

目次と各パートの概要は以下のとおりです。

目次と概要

第1回 スタートアップにとっての資本政策・資金調達の意味

 この記事では、スタートアップにおけるファイナンスの基本を解説します。まず、資金がなぜ重要なのかという点に触れ、資金を外部から調達するための異なる方法(エクイティファイナンス、デットファイナンス、助成金など)を紹介します。また、資金を調達する際に考慮すべきリスクとリターンのバランスについて説明し、効果的な資本政策を立てるための基本的な視点を紹介します。
 第1回記事はこちら

第2回  何のために法人化するのか

 ここでは、スタートアップが個人で構成されるチームのまま成長するのではなく、法人化する理由に焦点を当てます。法人化することで、創業者の個人的な責任が限定され、企業としての信用力が高まり、投資家から資金を集めやすくなるメリットがあることなどを説明します。

第3回 株式の取り扱い

 スタートアップにおける株式の基本的な概念と、それが企業運営にどのような意味を持つかを解説します。株式とは何か、普通株と優先株の違い、それらがスタートアップの成長にどのように貢献するかについて詳しく説明します。さらに、スタートアップにおける株式の価値の評価方法にも触れます。

第4回 創業株主間契約

 この記事では、創業株主間契約の重要性について詳しく解説します。創業株主間契約とは、簡単にいうと「将来的に特定の株主に一定の事由(トリガー)が発生した場合に、当該株主から強制的に株式を買い取る」契約です。契約の設計や具体的な契約文言を作成する際に考慮すべき重要事項に焦点を当てます。

第5回 エンジェル投資家登場!

 有望なスタートアップには、エンジェル投資家からの投資が持ちかけられることもあります。この記事では、エンジェル投資家とは何者か、彼らがどのようにスタートアップに資金を提供するか、そしてその投資を受け入れる際の注意点について解説します。

第6回 プロダクト開発と知的財産権

 スタートアップが開発するプロダクトやビジネスモデル、アイデアやプログラムなどの知的財産は、特にディープテックスタートアップにとっては核心的な資産です。この記事では、これらの知的財産が具体的に何を含み、それらを保護するためにはどのようにしたらよいかを分かりやすく説明します。

第7回 優秀な人材確保のためのストックオプションの使い方

 研究開発が進み、開発体制を強化するために優秀な研究者を獲得したい、会社の規模が大きくなってきて新たな経営人材を確保したいなど、優秀な人材を確保するためのインセンティブが必要になる時が来るでしょう。インセンティブのためのストックオプション(新株予約権)の基本と、それを効果的に活用する方法について解説します。

第8回 はじめての資金調達:J-KISSによる資金調達

 シード専門のベンチャーキャピタル(VC)からの資金調達を受ける際に、まだ適切な企業価値評価を受けるのが難しかったり、複雑な契約条項を交渉したりするのが難しい時期において活用してほしいJ-KISS型新株予約権について、説明します。

第9回 大学とのライセンス契約

 ディープテックスタートアップのうち、大学発スタートアップでは、大学で発明された基本特許等の事業に重要な知的財産権を大学からライセンスしてもらうのが通常です。また、ライセンスの対価の一部を金銭ではなく、新株予約権を付与する方法により支払うケースも近時増えてきました。ここでは、スタートアップが大学とライセンス交渉をする際の注意事項や、大学に新株予約権を付与する際の基本的な考え方について解説します。

第10回 はじめての大企業との間の共同研究

 ディープテックスタートアップは、そのリソースに限界があることから、大企業や大学と共同研究を行うことが多いと言えます。このような共同研究契約交渉においては、知的財産権の帰属や利用方法、競合研究の制限など、注意しなければならない事項がいくつかあります。ここでは、特に重要な点に絞って解説します。

第11回 アーリー期の普通株による資金調達

 スタートアップが初期段階で普通株を通じて資金を調達する方法について解説します。普通株式の発行がどのように行われるか、投資家との関係がどう影響されるか、そしてこの方法がスタートアップにどのような利益をもたらすかをわかりやすく解説します。

第12回 はじめての特許出願

 ディープテックスタートアップにとって特許は非常に重要です。この記事では、特許出願のプロセス、特許戦略の重要性、そして特許出願における注意事項について詳しく説明します。

第13回 シリーズA以降の優先株式による資金調達

 日本のスタートアップ企業において、一定以上のまとまった資金をVCから調達する場面では、種類株式(優先株式)が使われることが殆どです。この記事では、優先株式とは何か、なぜ優先株式が選ばれるのか、そして優先株式に関連する投資契約の内容について説明します。

第14回 M&A話が来た!

 スタートアップ企業にとってExitはIPOだけではありません。事業規模が一定以上になったり、事業化の目処が立ってきた時期に、買収したいという申し出を受けることも少なくありません。この記事では、M&Aのプロセス、交渉のポイント、買収提案を受けた際の検討事項について解説します。

第15回 IPO準備

 IPOとは、Initial Public Offeringの略称で、新規株式上場を意味します。株式上場することにより創業者、投資家、SOを保有していた従業員らはキャピタルゲインを得ることができ、会社にとっても上場することで信用力を得る、採用における競争力が増すといったメリットがあります。ここでは上場準備のスケジュールと概要について説明します。