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法学受験生と法律実務家はすべからくiPadProを導入すべし

杉浦健二 杉浦健二

先日ツイッターでiPadProの話題を投稿したところ、様々な反響を頂きました。iPadは法学受験生や弁護士などの法律実務家が法律を学ぶうえで極めて有益なツールであると考えますので、今回は私のiPad活用法を紹介いたします。

法律学習には情報の一元化が有益である

法律を学ぶ際、すべての基本は条文からとなります。まずは条文を徹底的に読み込むこと(条文の素読)が重要なのですが、法律によっては一部の内容が政令に委任されていたり、裁判例やガイドラインも合わせて読み込まないと実務上使えなかったりと、当該法律の条文だけ読んでいても内容が理解できない場合も少なくありません。

そこで条文とともに、他の法律等の条文・裁判例・基本書・参考書・自分のメモなどの情報を一元化して管理することが有益となってきます。受験生時代は自分なりの紙ノートを作成して情報の一元化をされていた方も多いかと思われますが、実務家になると精読すべき法律は受験時のように数科目に限られるわけではなく、紙ノートで管理するにはおのずと限界が生じます。そこでおすすめするのがiPadProとノートアプリの活用です。

まず準備するのはiPad ProとApple Pencil

私が使っているのは2017年に発売されたiPadPro10.5インチ(2018年11月に発売された最新モデルでは11インチ)。12.9インチの視認性も捨てがたいのですが、いかんせん弁護士の仕事は移動が多く持ち運びが前提であるため、結果的により軽い10.5インチで良かったと思っています。逆に据え置きメインで使う方は12.9インチも候補に挙がるのではないでしょうか。

キーボードは結局使っていません。これ以上重くなるのが嫌だったのと、iPadProでノートPCを100%代替することは現状ではまだ難しいと判断しているためです(Office、特にWordの使用感がノートPCとかなり差があり実務で使うには厳しい)。

ApplePencilは紛失しやすいので、iPadProに収納できるこのような一体型カバーを使っています。

また本を読みながらiPadProを使う際にはこのようなスタンドがあれば便利です(うちの事務所では相談室にも常置しています)

以上より、今のところiPadPro10.5インチ(+ApplePencil)、iPhone、ノートPCを常に持ち歩いており、この3つがあればどこでも仕事ができる状態です。

※本稿ではiPadProをおすすめしていますが、Proではない低価格のiPad(第6世代・無印iPad)でも本稿で紹介する活用法を実践することは可能です。

ノートアプリの候補はnotabilityとGoodnotes4

次にiPadProにノートアプリをインストールします。
有力候補となるアプリはnotabilityとGoodnotes4。

 

 

いずれも人気を二分するノートアプリで、有料(1000円前後)ですが購入して間違いなく元が取れます。それぞれ使ってみて好みの方を使えばよいのですが、ざっくりとした特徴をあげると以下のとおり。

notability:
・縦スクロール
・2つのノートを同時に並べられる
・録音できる。かつ録音とシンクロして自分のメモが再生できる
goodnotes4:
・横スクロール
・PDF編集に強い

うちの事務所の弁護士は全員iPadProを活用していますが、人気は五分五分。私はどちらのアプリも使っていますが、滑らかな縦スクロールが何物にも代えがたく、現状notabilityがファーストチョイスです。よってこれ以降はnotabilityを用いることを前提とした説明をします。

(参考・外部リンク)あなたにオススメはどっち?NotabilityとGoodNotes4を徹底比較

ウェブサイトをPDFデータ化してnotabilityに読み込む

ウェブサイトから法律の条文を読み込みます。
法律サイトは色々ありますが、総務省行政管理局が運営するe-Gov法令検索が無難でしょう。

e-Gov法令検索で著作権法を検索すると下記のように表示されるので、右上の「別画面で表示」をクリックします。

さらに右上のボタンをクリックします。

notabilityのボタンが表示されるのでクリックすると、ウェブサイトの表示内容がPDF化されてnotabilityアプリに読み込まれます。

notabilityに読み込んだPDFデータに、自由に書き込みができます。

著作権法をnotabilityに読み込んだ結果iPadProに表示される画面

別のウェブサイトの情報を引っ張ってきて貼り付けておくこともできます。

ウェブサイトのほか、写真などの画像データも貼り付けることができるので、関連情報を一元化することができます。以下は著作権法新旧対照表(平成30年改正)に書き込みと関連表を貼り付けたものです。右下の表はビジネスロージャーナル2018年9月号P22の著作権改正特集記事から引用したものですが、この記事は著作権法改正の概要を理解するのに大変有益ですので関係者は一読をおすすめします。

▼憲法や法律の条文、裁判所の判決も創作性を有する限り著作物にあたりますが、著作権及び著作者人格権の対象とならないことが著作権法上定められています(著作権法第13条)。

▼著作物のiPadProへの複製は、あくまで私的使用の範囲内(著作権法30条)で行うほか、これを超える利用を行う場合は、引用その他の権利制限規定を満たすことを心掛けるようにして下さい。

iPadProは法律学習をより滑らかにしてくれる

今回は法律の条文をベースとする資料を作成する例を紹介しましたが、ガイドラインやニュース記事など、およそウェブサイトで入手できる情報はすべてnotabilityなどのノートアプリを使用してiPadProに集約できます。セミナーや研修資料もiPadProに入れておけば紛失して紙資料を探すこともなくなります。

受験生時代は重い判例六法に多くの情報を書き込んだり資料を挟んだりして一元化していたので、持ち歩きが大変でした。あの頃iPadがあったなら、もっと楽だったろうなあと思います(ただ司法試験本番では弁当箱のように分厚い司法試験用六法を使用しますので、試験前には紙六法に慣れておく必要はあります)。

iPadを実務に投入してまだ半年ですが、法律学習をするうえで大変有益なツールであり、弁護士を含む法律実務家はすべからく導入を検討する価値があると感じたのでこのたび紹介させていただく次第です(弁護士杉浦健二)。

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