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人工知能(AI)、ビッグデータ法務

AI法務Q&Aについて

柿沼太一

このページは
「AI法務Q&A~AIの生成・保護・活用に関する法務Q&A~」
に関する説明ページです。

■ AI法務Q&Aをなぜ始めたか

当事務所では、AIと法律、AIと知的財産権について情報発信を始めてから、AIに関係する事業者の方から沢山の法律相談を受けるようになりました。
たとえば
・ WEB上の生画像データを用いて学習済みモデルを無許諾で生成できるのか
・ ライセンス条件に反して作成されたデータセットを元に学習済みモデルを生成して良いのか
・ 生成した学習済みモデルを法的に保護しながらビジネス展開をするにはどうしたら良いのか
・ 生成したAIを活用して万が一事故が起こった場合に誰が責任を負うのか

などです。
AIについては、極めて大きな可能性がある一方で、その生成・保護・活用に関して法律的にどのように考えたらよいのか、という点はまだまだ議論が始まったばかりです。
今後、日本のAI業界を盛り上げていくためには、AI利活用に際しての法的な疑問点と、それら疑問点についての考え方を集約した情報源が必要ではないかと考え、この法務Q&Aを立ち上げました。

■ AI法務Q&Aには何が掲載されているか

この法務Q&Aでは
「AIを利用したビジネスを展開していく際に法務的に検討しなければならない論点」
「当事務所がAI事業者の方から実際に相談を受けた内容のうち、一般ケース化を条件に公開について当該事業者の方から了解を得たもの」
をできるだけ具体的にQA方式で紹介しています。

■ AI法務Q&Aの4つの分類

この法務Q&Aは、各QAについてとりあえず以下の4つの領域に分類しています(もっとも、この分類は暫定的なもので、後日変更する可能性があります)

1 AIの生成
2 AIの保護
3 AIの活用
4 AIの利用によって生じる法的責任

▼1 AIの生成

AI(学習済みモデル)の生成フェーズでは、生データ、データベース、学習用データセット、学習済みモデルなどを対象に、収集、データベース化、複製、翻案、機械学習、深層学習など様々な行為が行われます。
それらの行為を適法に行えるのはどのようなケースなのか、逆に違法となってしまうのはどのような場合なのかについて検討します。

▼2 AIの保護

イケてる処理方法で処理された大量のデータセットを元に、適切な方法で生成されたAI(学習済みモデル)は、それ自体非常に大きい価値を持ちます。またそれら学習済みモデルは、さらなる学習を加えて二次、三次モデルを生成したり、他の事業領域に転移させることも可能です。
一方で、それら学習済みモデルを、きちんと法的に保護できなければAIへの投資インセンティブを削ぐことになってしまいます。そこで、ここではAIをどのように法的に保護するかを検討します。

▼3 AIの活用

生成されたAIを活用して様々なコンテンツが生み出された場合、そのコンテンツは誰が、どのような権利を持つことになるのか。これは実は古くて新しい問題です。人間による創作物のレベルを超えるコンテンツが爆発的に増える可能性がある状況下で、AIの活用により生成されたコンテンツをどのように保護すべきかについてここでは検討します。

▼4 AIの利用によって生じる法的責任

AIの内部はブラックボックスであり、そこでどのような処理が行われているかは人間には理解できません。しかし、もちろんAIも(少なくとも現時点では)万能ではありませんから、AIの利用によって何らかの事故が起こることは当然にありえます。そのような事故が起こった場合、誰がどのような責任を負うのか、あるいは負わないのか。ここではその点を検討します。

■ AI法務Q&Aの注意事項

AIと法律・知的財産権の領域は、技術の進歩に法律が追いつけていないのが現状です。そのため、各論点についてまだ確定した見解はなく、しかもある時点で正しかった見解が1ヶ月後には間違っている、ということも容易に起こりえます。
したがって、本Q&Aの内容の正確性を保証することはできませんし、必ず最新の内容にアップデートされているわけではないことはご了承ください。

■ 質問・相談がある方

AIの生成・保護・活用に関しての質問・相談がある方は、こちらのAI法務専用相談窓口から質問・相談をお寄せください。
簡単なご質問であればそのままメールでお答えしますし、複雑な相談であれば、面談・Skype相談(いずれも有料)で対応させて頂きます。