WELQなどのキュレーションメディアを著作権法の観点から分析してみた

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医学部卒のライター兼編集者・朽木誠一郎氏の記事に端を発し、医療系サイト「WELQ(ウェルク)」をはじめDeNA(ディー・エヌ・エー)が運営するまとめサイトが次々に休止に追い込まれました。
また、DeNA以外が運営しているキュレーションサイトも次々と閉鎖されるなど、その影響はとどまるところを知りません。
この問題については、企業としての倫理の問題、著作権法上の問題、薬機法上の問題、記事内容を信じた人が損害を被った場合の法的責任の問題など法律的/社会的な問題が複雑に絡まり合っています。

http://dena.com/jp/press/2016/12/01/1/より

http://dena.com/jp/press/2016/12/01/1/より

私は個人的には「顧客に価値を提供できないサービスが存在する意味はない」と考えていますので、今回のWELQ閉鎖は当然だと思います。
ただ、今回の問題の複合的な側面のうち、著作権法上の問題、つまり著作権的にどこからがアウトで、どこがグレーなのかについて正確な知識や情報をなるべく沢山の人に持って頂きたいと思っています

というのは、「著作権法上どこまでが許されるのか」という問題は単にキュレーションサイトにおけるパクリがいいか悪いか、という論点にとどまらない非常に大きな影響を持っているからです。

たとえば「無数の著作物を元データとして生成されたAIが、人間の指示で元の創作物に類似した著作物を創作した場合に著作権侵害になるのか。」「どこまで類似していれば著作権侵害になるのか」という問題などにも非常に強い関連性を持ちます。

「「パクリ」という言葉の意味や範囲が不明確なまま一人歩きするのは良くない」「なんでもかんでも著作権侵害だと決めつけるのはマイナスの方が大きい」と考え、著作権侵害についてできるだけ正確な知識やイメージを持って頂くためにこの記事を書きました。

目次は以下のとおりです。

▼ 問題は切り分けた方が良い
▼ 「引用」に関する大いなる誤解
▼ 「リライト」はどこまで許されるのか
▼ 写真については特殊な問題がある
▼ 今回の騒動でDeNAは法的責任を負うのか

■ 問題は切り分けた方が良い

冒頭でも申し上げたように、今回の問題は企業としての倫理の問題、著作権法上の問題、薬機法上の問題、記事内容を信じた人が損害を被った場合の法的責任の問題など法律的/社会的な問題が複雑に絡まり合っています。
ただ、それぞれは独立した問題です。

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たとえば、有名になった「肩こりの原因は幽霊」記事は、もちろん内容的にはトンデモ記事以外のなにものでもありませんが、ライターがオリジナルに書いたものであれば著作権侵害にはなりませんし、特定の商品(魔除けとか)の医学的な効能効果を標榜していなければ薬機法上も問題にはなりません。それに、記事を読んだ人がその内容を信じたからといって、具体的な損害が生じるとも思えません。

逆に、「●●という商品を飲めばがんが治る!」などと、他者が作成した嘘っぱちの記事をコピペして、特定の商品の医学的な効能効果を謳い、それを信じた人が標準治療を拒否して●●という商品だけを飲んだ結果がんで死去した、というようなケースの場合は、「内容虚偽+著作権侵害+薬機法上違法+記事によって生じた結果について賠償責任を負う可能性あり」というフルコンボになります。

今回の記事で詳しく説明しようと思うのは、この中で「著作権侵害」の部分です。

■ 「引用」に関する大いなる誤解

まず最初に知っておいて頂きたいのは「引用」に関する大いなる誤解です。

▼ 「引用」として出典を明記しておけば著作権侵害ではない
▼ 無断で「引用」した場合すべて著作権侵害となる
▼ どんな引用でも著作者の許諾が必要である

・・・どれも間違いです。

「引用」というのは,著作権法上「著作権侵害ではない」と明記されている行為です。
したがって,「引用」の要件を満たさなければいくら出典元を記載しても著作権侵害になりますし、逆に言えば「引用」の要件を満たしていれば,著作権者の許諾を得なくとも,記事や写真を適法にコピーできる、ということになります。
これまでの判例などを総合して考えると,公表されている著作物について,おおよそ以下の要件を満たしたものは「引用」としてセーフ,と言われています。

1 引用先と引用元の明瞭区分
2 引用元(自分の記事)がメインで,引用先がサブ(主従関係)
3 引用の必然性がある
4 改変しない
5 出典を明記する

このうち特に重要な1と2について簡単に説明します。

▼ 引用先と引用元の明瞭区分

当たり前ですね。
どこまでが引用先で,どこからが引用元なのかはっきりしないとダメです。
方法としては,たとえばカッコでくくるとか,フォントを変えるとか,いろいろな方法がありますが,要は区別がつけばよいです。

▼ 引用元(自分の記事)がメインで,引用先がサブ(主従関係)

たとえば,自社記事が全くなく,引用先の記事だけを掲載している場合はダメです。

裁判例で問題になったのは,「中田英寿事件」です。
これは,当時イタリアのプロサッカーリーグのセリエ Aに所属するチームで活躍している中田英寿選手について、その出生からワールドカップ・フランス大会の本大会出場直前までの半生をまとめた本が問題になった事件です。
この本の製作については,中田氏に対する取材や確認は一切行われていません。
引用が問題になったのはなぜかと言いますと,この本では中田氏の中学時代の詩を丸ごとコピーしていたのですよね。
で,中田氏側はこの行為は著作権侵害だ,と訴えたわけです(この裁判の争点はここだけではありませんが)。
出版社側は「これは「引用」だから侵害ではない」と反論したのですが,裁判所は「引用」の成立を認めませんでした。

というのは,この本では,中田氏の中学時代の詩を丸ごとコピーしたものの下に「中学の文集で中田が書いた詩。強い信念を感じさせる。」とコメントしたにすぎなかったのです。

これは,どう考えても引用先(中田氏の詩)がメインで,引用元(コメント)が従です。つまり主従関係を満たしませんよね。

ちなみに、NAVERまとめなんかは、そもそも「主」がないので「引用」の要件を満たしていないものがほとんどです(そういえば先日「肩こりの原因は幽霊 : 医学デマサイト?[WELQ]とは?! – NAVER まとめ 」という記事を見つけて、めまいがしました。)

■ 無許諾での「リライト」はどこまで許されるのか

次に著作権者に無許諾での「リライト」が著作権法上どこまで許されるのかについてです。

▼「複製」「翻案」「それ以外」

著作権法には「複製」と「翻案」という概念があります。
「複製」とは、元の著作物をそっくりそのままコピーすること、「翻案」とはざっくりいうと、元の著作物の表現上の本質的な特徴の同一性を維持しつつ,具体的表現に修正,増減,変更等することです(江差追分事件・最高裁判所平成13年6月28日判決)。
「複製」も「翻案」も著作権者の許諾なく行えませんので、ある「リライト」が「翻案」に該当すれば、無断でリライトを行うことは著作権侵害になりますし、「翻案」に該当しないリライトであれば著作権者の承諾なく自由におこなうことができます。
ですので、適法なリライトかどうかは「翻案」に該当するかどうかによって決まる、ということになります。
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▼ 具体的な判断基準

翻案とは先ほど述べたような概念ですので、「元の著作物の表現上の本質的な特徴の同一性」が維持されているかどうか、が著作権侵害か否かの境界線だということになります。
しかし、「元の著作物の表現上の本質的な特徴の同一性」が維持されているかどうかという基準はあまりに抽象的すぎますよね。
そこで、私なりにこれまでの判例や学説を総合し、あえて言い切ってみると以下の2つのことが言えるのではないかと思います。

1 思想,感情若しくはアイデア,事実、事件、データ、科学的な知見など表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分において,既存の著作物と同一性を有するにすぎない場合には,翻案には当たらない
2 「創作性が低いもの」≒「表現の選択の幅が狭いもの」≒「だれが書いても同じような表現にならざるを得ないもの」については保護の範囲が狭く、デッドコピー(まったく同じ表現)の場合でなければ複製や翻案に該当しにくい。

まず、1つめの話を図で示すとこんなイメージです。
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著作物を、思想,感情若しくはアイデア,事実、事件、データ、科学的な知見などの「コア部分」と、そのコア部分を「具体的に表現した部分」に分けます。
この「コア部分」ついては模倣したとしても翻案にはなりません。
そもそも著作権法は「表現」を保護する法律だからです。
なので、同じ「コア部分」を、全く異なる「表現」で記載した場合には「翻案」にならず無許可で行ったとしても著作権侵害にはなりません。
一方同じ「コア部分」を少し違う「表現」で記載した場合、つまり「元の著作物の表現上の本質的な特徴の同一性」が残っている場合には翻案に該当し、無許諾で行った場合には著作権侵害になります。

2つ目の話は、1つ目の話を違う観点から言い換えたものです。
たとえば、小説なんかは0から創作しますから無限の選択の幅があるので保護の範囲が広いということになります。つまりデッドコピーでなくても「似ている」だけでも翻案に該当する可能性があります。
一方、本件のような医学情報については一定の科学的な知見ですから、「創作性が低いもの」≒「表現の選択の幅が狭いもの」≒「だれが書いても同じような表現にならざるを得ないもの」の一種と言えると思います。
ごく単純に図式化すると

▼「元ネタの創作性が低い」=保護範囲が狭い=デッドコピーでない限り,かなり似ていても「複製・翻案」ではない。
▼「元ネタの創作性が高い」=保護範囲が広い=デッドコピーはもちろん,かなり広い範囲で「複製・翻案」となる。

ということです。
これも図で示してみましょう。

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青い楕円が元ネタの創作性の高低を示しています。創作性が低ければ狭い保護範囲,高ければ広い保護範囲,というイメージです。
そして,小さい円が,元ネタをもとに制作されたものを示しています。
デッドコピーの場合(赤い円)は,当然のことながら,元ネタの創作性が高い場合はもちろん、創作性が低くても「複製・翻案」に該当します。
一方,かなり似ていてもデッドコピーでは無い場合(黄色い円),狭い保護範囲には入らないが広い範囲に入るので,元ネタの創作性が低ければ「複製・翻案」に該当せず,高ければ「複製・翻案」に該当する,ということになります。

▼ DeNAのマニュアルは非常に「良く」出来ている

ここまでの説明を読んで頂ければ、今めちゃめちゃ叩かれているDeNAの、ライター向けマニュアルは非常に良く出来ていることが分かると思います。

https://www.buzzfeed.com/keigoisashi/welq-03?utm_term=.egMWgb5LW8#.mdB54Ned56より引用

https://www.buzzfeed.com/keigoisashi/welq-03?utm_term=.egMWgb5LW8#.mdB54Ned56より引用

「執筆で他サイトを参考にするのはOKですが、参考にしたサイトの文章の語尾や言い回しを変えただけでほとんど同一の場合は、参考元との類似性が高いと判断され、差し戻し対象となります」
「事実を参考にするのはOKですが、表現は参考にせずご自分の言葉、説明の順序で説明してください。執筆前に内容を、事実と表現に単語単位で分解してみてください」

これは私がこれまで説明してきたこととほぼ同じ内容です。
つまり、このマニュアルに記載されていることは、著作権法的には正しい内容なのです。
実際、著作権周りを取り扱う弁護士(私も含め)が、「違法にならないリライトの方法を教えて頂けますか」と聞かれたら、私も含め全員がこのマニュアルに記載されているのとほぼ同じような答えをすると思います。

■ 写真については特殊な問題がある

先ほどのリライトは「文章部分」についてのものです。
では「写真」についてはどのように考えるべきでしょうか。
まず、「引用」については、文章部分と全く同じように判断がされます。つまり先ほどの5要件(引用先と引用元の明瞭区分」「引用元(自分の記事)がメインで,引用先がサブ(主従関係)」「引用の必然性」「改変しない」「出典を明記する」)を満たしていなければ著作権侵害になります。
ただ、写真については写真特有の問題として「リンク」の問題があります。
まず、他人が著作権を持っている写真を、無断でサーバー内にアップロードして記事内で表示させた場合には、当該写真の複製行為や送信可能可行為を行っているので、当然のことながら著作権侵害になります。
一方、写真を埋め込みリンク方式で表示させた場合、サイト閲覧者が見ている写真はリンク元のデータであり、リンクを張っている人は、当該写真を複製しているわけではないので、著作権侵害にはならないのです。

詳細は杉浦弁護士のこの記事をご参照ください。
【参考】
MERYやWELQ問題を受けて押さえておきたい、画像直リンクと画像無断使用の違法性

ただ、実は利用している元データが適法にアップロードされたものか違法アップロードされたものかによっても著作権侵害の成否が異なります。
表にしてみました。

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この表に示したように、サーバーにアップロードする方法は一律アウト、埋め込みリンク方式の場合は、適法にアップロードされた写真にリンクを張る方式であれば著作権侵害にならないが、違法にアップロードされた写真にリンクを張ると、著作権侵害の幇助になる可能性があります。

■ 今回の騒動でDeNAは法的責任を負うのか

最後に、ユーザー投稿型のサイトにおいて運営者が著作権侵害の責任を負うか、という問題もあります。
たとえば「WELQに著作権侵害となる記事が投稿された場合に、DeNAが法的責任を負うか」「NAVERまとめに著作権侵害があった場合LINEが法的責任を負うか」という問題です。

▼ まずはプロバイダ責任制限法を理解しよう

この問題については、プロバイダ責任制限法、正式名称「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」を理解することが重要です。
まずこの図を見てください。
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ユーザー投稿型のサイトは、記事を投稿する投稿者、投稿された記事を見る閲覧者、サイトを管理するサイト管理者がいます。
サイト上には著作権侵害などの法的な問題がない真っ白な記事、グレーな記事、著作権侵害ど真ん中の真っ黒な記事など、様々な記事が投稿されます。
それら全ての記事について、サイト管理者がすべて事前確認をしたり、常時監視を行って真っ黒な記事をいちいち削除しなければならないとしたのでは、サイト管理者の責任が重すぎます。
そこで、プロバイダ責任制限法は以下の場合に限ってサイト管理者の責任を認めています。プロバイダ責任「制限」法となっているのは、このようにサイト管理者などの責任を一定の場合に制限しているためです。

1 他人の権利が侵害されていることを知っていたとき(プロ責法3条1項1号)
2 違法情報の存在を知っており、他人の権利が侵害されていることを知ることができたと認めるに足りる相当の理由があるとき(同法3条1項2号)
3 サイト管理者自身が当該違法投稿の「発信者」であるとき(同法3条1項但書)

1と2はほぼ同じようなことですが、サイト管理者が権利侵害を知っていれば、その削除は容易であることから「違法投稿を知っていながら放置していた」場合に限って責任を認める、というものです。

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3についても、サイト管理者自身が違法な投稿をしていれば責任を負うことは当然ですからこの場合にもサイト管理者は責任を負います。

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▼ WELQに著作権侵害となる記事が投稿された場合に、DeNAが法的責任を負うか

WELQの場合、記事を投稿しているのは個々のライターです。
ですので、著作権侵害となる記事が投稿された場合には個々のライターがその責任を負うのは間違いないのですが、本件では、DeNAがマニュアルや記事作成のシステムなどを用意してライターに記事制作を依頼しています。
このような体制の下で著作権侵害となる記事が制作され、同記事が投稿された場合には、記事発注者であるDeNA自身が当該記事の「発信者」に該当し、免責されない可能性はそれなりに高いのではないかと思います。

■ まとめ

▼ 問題は切り分けた方が良い
 今回の問題は企業としての倫理の問題、著作権法上の問題、薬機法上の問題、記事内容を信じた人が損害を被った場合の法的責任の問題など法律的/社会的な問題が複雑に絡まり合っているが、切り分けた方が良い。
▼ 「引用」に関する大いなる誤解
 著作権法上の「引用」の要件はぜひ覚えておくべき。
▼ 「リライト」はどこまで許されるのか
 「翻案」に該当するリライトはアウト。元ネタの創作性が高いか低いかによってもどこまでのリライトがセーフかは異なる。
▼ 写真については特殊な問題がある
 写真については、「適法なソースから」「埋め込みリンク方式で表示」した場合には著作権侵害にはならないが、サーバーにアップロードしたり、違法ソースにリンクを張ったりする行為は著作権侵害となる。
▼ 今回の騒動でDeNAは法的責任を負うのか
 プロバイダ責任制限法の解釈が問題となるが、WELQの記事制作体制を前提とすると、著作権侵害の記事があった場合DeNAも法的責任を負う可能性があると思われる。

(追記あり)
2016年12月20日 「写真については特殊な問題がある」の表に、念のため「ただし「引用」(著作権法32条)の要件を満たすものは適法」という表記を追加しました。

弁護士柿沼太一

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 プログラム(予定)は以下のとおりです。
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【プログラムの内容(予定)】
第1 AIの基礎
第2 AIと法律・知財に関する問題領域の概観~AIの適法な生成、保護、活用、法的責任~
第3 AIの生成に関する法律問題
1 様々なデータ(個人情報を含むデータ、著作権を含むデータ、肖像権を含むデータなど)を利用してデータセットや学習済みモデルを生成する場合の問題点
2 医療画像など個人情報を含んだ生データやデータベースから適法に学習用データセットや学習済みモデルを生成するには
3 第三者が著作権を有している生データやデータベースから適法に学習用データセットや学習済みモデルを生成するには
4 学習用データを収集するデータ作成者とAI学習を行う者が異なる場合、データ作成者からAI学習を行う者に対して学習用データを提供できるか
5 ウェブ上に公開されている学習済みモデルに独自データを入力して新しいモデルを生成した場合、その新モデルは自由に利用してよいのか。
6 共同開発や業務委託の形式で、データの提供を受けてモデルを生成する場合、学習済みモデルはデータ提供者とモデル生成者のどちらのものになるのか~実際に使える契約条項の検討~
第4 AIの保護に関する法律問題
1 学習用データセット・学習済みモデルを保護する3つの方法(技術、契約、法律)
2 学習用データセットの保護
3 学習済みモデルの保護
(1) AIoTの場合
(2) AIaaSの場合
第5 AIの活用~AIが自動的に生成したものを法的に保護するにはどうしたらよいか~
1 AI生成物の分類
2 AI生成物の保護
(1) AI著作物(著作権)
(2) AI発明(特許権)
(3) AI意匠・AI商標(意匠権、商標権)
(4) AI営業秘密・ノウハウ(不正競争防止法)
(5) その他の出力(製品の異常検知、スマートピッキングロボット、市場予測、投資判断、医療AIによる画像診断)
3 諸外国での例
第6 AI活用による法的責任について
1 基本的な考え方
(1) AIが何らかの機器に搭載されて提供されている場合
(2) AIが純粋なプログラムとして提供されている場合
2 具体例
(1) コンテンツ生成AIが既存コンテンツと同一コンテンツを「偶然」生成したら
(2) 医療用AIが判断ミスをしたら
第7 質疑応答