HOW TO弁護士の活用方法

弁護士自身が教える、良い弁護士の探し方

日本の弁護士数は約35,000名(2014年時点)。20年前と比べて2.4倍にも増えました。弁護士の数は増えども良い弁護士にはなかなか出会えない・・というあなたに、弁護士自身が弁護士の探し方と選び方をお教えします。

特定の分野に強い

ひとくちに弁護士の仕事といっても、会社法務から破産、交通事故や刑事事件まで多岐にわたります。日本に法律は約2,000(2014年時点)もあり、随時改正がなされていることからすれば、すべての法律分野を一人の弁護士でカバーするのは不可能です。事務所ウェブサイトで「何でもご相談可能です」と書いてある場合がありますが、「何でもできます」は「特定の分野に強いわけではない」の裏返し。特定の分野について経験豊富であり、最新情報もアップデートしている、という弁護士に依頼するのがまずは無難でしょう。

「紹介」も有力な手段ではある。ただしリスクに注意

弁護士を探すには

  • ▼ウェブで検索してみる
  • ▼同業者や知人から紹介を受ける
  • ▼▼本を執筆している弁護士、交流会で名刺交換をした弁護士とコンタクトを取る
  などの方法があります。かつての主流(現在も?)は、紹介を受ける方法でした。ただし紹介にはリスクもあります。

▼肌が合わなかった場合に断りづらくなる

優秀な弁護士なのだろうが、なんとなく肌が合わない・・ということはあります。知人にとって良い弁護士が、自身にとっても常に良い弁護士というわけではないのもまた事実。さらに人から紹介を受けた場合、紹介主の顔を立てなければ、という力学が働くものです。親戚や先輩から紹介してもらった弁護士はイマイチだった。でも今さら断れない・・なんてことになれば、紹介主、紹介された弁護士、そして何より自分自身にとって望ましくない結果となりかねません。

▼実際に弁護士業務を依頼した人から紹介を受ける

「知ってる弁護士がいるから紹介してあげよう」と言われて会ってみたら、紹介主とはゴルフで一度ラウンドしただけで、弁護士としての能力は紹介主もまったく知らなかった、なんてこともあります。紹介を受けるならば、紹介主自身がその弁護士に依頼したことがあるかどうか、実際の仕事ぶりはどうだったかを事前に確認しておくべきです。

▼リスクを意識したうえで紹介を活用しよう

紹介には以上のようなリスクもありますが、紹介が有力な方法のひとつであることは事実です。実際にSTORIAが顧問となっている企業も、紹介によってお付き合いが始まったケースが多数です。リスクを意識しつつ、うまく紹介を活用しましょう。

ウェブで弁護士を検索する場合のコツは?

▼ 情報発信している弁護士

ここでいう情報とは、弁護士の経歴や事務所の所在地ではなく「あなたにとって役に立つ情報」のことです。

顧客にとって有益な知識やノウハウについて、事務所サイト等で惜しみなく提供しているかどうかは、その弁護士が本気で顧客の役に立とうとしているかを測るのに適した基準といえます。

▼ 文章の内容が分かりやすい弁護士

弁護士業は裁判官や交渉の相手方を文章で説得する仕事ですので、高度の文章作成能力が必要になります。分かりやすい文章を書くためには、まず読み手に伝えたい情報や論理の流れを整理したうえで、読み手にとって最適な言葉を選択できるスキル(選球眼ならぬ選言眼)が必要となります。

裁判所に対して提出する書面であれば、法律用語の羅列でも分かってもらえます。しかし交渉相手に提出する書面も同じように難解な専門用語ばかりだったとすれば、交渉の入口から雲行きが怪しくなります。ましてや事務所サイトの一般読者向けに発信してる文章が、独善的な内容だったとしたら・・。

作成する文章には、弁護士の内面や性格も表れるもの。弁護士が発信しているウェブサイトやブログなどをチェックしてみることは、その弁護士の文章作成スキルや性格を知るうえで格好の判断材料となるでしょう。

顧問弁護士を選ぶ基準は?

では顧問弁護士(継続的に付き合う弁護士)は、どのような基準で選べばよいでしょうか。

▼ 自社の分野に強い

自社の業界や商品サービスの分野について強いこと、少なくとも勉強して十分な理解をする意欲をもっていることは必須でしょう。

▼ レスポンスが早い

電話しても返事がない、メールが返ってこない弁護士も多いです。弁護士は裁判や交渉ですぐに連絡を返せない状況にある場合も多いので、即時のレスポンスは難しいケースもあるでしょう。ただそれでも、定期的な顧問料を支払う顧問事務所であれば、せめて休日を除いた24時間以内には何らかの反応が返ってくることが望ましいといえます。

▼ 先入観なしに相談を聞いてくれる

弁護士経験をある程度積んでくると、訴訟やトラブルにも一定のパターンがあることが分かってきます。相談内容の冒頭部分を聞いただけで「今回はこのパターンだね」と既存の枠組みに安易にあてはめ、話を詳細まで聞かずにさっさと回答をする弁護士も少なくありません。でも、例えば同じ債権回収の事案だったとしても、相手の属性(法人か個人か、これまでの未払実績、代表者の性格)、相手の資産(預貯金は?第三者に対する債権は?)、最適な回収方法(交渉?仮差押?訴訟?)などによって、無数の選択肢があるはず。相談内容も相談者も異なる以上、個々の事実までが同じであるはずがないのです。

先入観なしに丁寧に相談内容を聞いてくれるかどうかは、依頼案件の成否に直結します。初回の相談時にチェックしてみて下さい。

▼ 依頼者を法律面から成長させる視点を持っている

依頼会社の経営者や従業員に対して、事件処理の結果のみを報告するのではなく、事件処理の過程で用いた法律や周辺知識、交渉時の具体的なテクニックについても積極的に共有、レクチャーするような弁護士であれば、自社の成長に寄与してくれるでしょう。このような弁護士であれば、顧問弁護士費用は単なる経費ではなく、会社や従業員、そして経営者自身に対する投資と捉えられますので、顧問弁護士として継続的な契約をするメリットがあるといえるでしょう。